認知症で徘徊する人の探し方はあるの?行方不明になる前にできる対処法とは

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孤独老人

寒い夜中にパジャマ姿で徘徊していた高齢女性、真っ暗の公園を歩く高齢男性、深夜にマンションの前で横たわる高齢者など、認知症が原因で徘徊している高齢者に遭遇したことがある人もいるのではないでしょうか。

 

物忘れからはじまる認知症の症状は、妄想や徘徊、服が着れなくなる、トイレがわからなくなるなど、症状はどんどん悪化していきます。

 

内閣府の研究結果によると、認知症の患者数は2020年には630万人、2030年には800万人と年々増加していくと推測されていて、認知症の患者数の増加に伴い、徘徊する人が増え、行方不明になる人も増えてきます。

 

私の親は認知症の初期症状がところどころにみられるものの、妄想や徘徊といった症状はまだみられませんが、やがてはその段階まで進む可能性があります。

 

認知症の症状の一つである徘徊は、事故や死亡など命に係わることにもつながるので、気になり調べてみました。

 

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認知症で徘徊 増加している行方不明者

警察庁が2018年(平成30年)6月14日に公表した「平成29年における行方不明者の状況」によると、認知症による徘徊などが原因で行方不明になり、警察に届けられた行方不明者の数は、1万5,863人と、前年に比べて431人増加しています。

 

認知症による徘徊などが原因で行方不明になる人は、2012年(平成24年)から5年連続で増え続けていて、年齢別でも60歳以上の人で増えています。

 

認知症による行方不明者で、所在が確認された15,761人は、行方不明届が受理されてから7日以内に99.3%とほとんどの人の所在が確認されています。

 

引用元URL

⇒https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/H29yukuehumeisha_zuhyou.pdf

 

認知症で徘徊をする原因と理由

徘徊は、あてもなくうろうろと歩き回ることで、認知症になると疲れるという感覚も鈍るので、足が丈夫であればどこまでも歩き続けようとします。

 

徘徊は、思わぬ事故を起こしたり、巻き込まれることがあり、認知症の人を介護している人にとっては心配であり不安なところでもあります。

 

まずは、なぜ認知症の人が徘徊するのか、その原因と理由をみていきます。

 

認知症で徘徊する原因

認知症で徘徊する原因は、記憶障害見当識障害だと言われています。

 

記憶障害とは、過去の出来事を思い出せない、新しいことを記憶できないという記憶の障害で、一時的に思い出せない短期記憶障害と長期間に渡って思い出せない長期記憶障害の2つにわけられます。

 

認知症の初期の段階にあらわれる物忘れは記憶障害にあたり、出かける約束を忘れたり、同じ質問を繰り返したり、買っているのを忘れて、また同じものを買ってくるなどがあります。

 

さらに症状が進むと、家族や友人の名前がわからなくなったり、着替えができなくなったり、幻覚や妄想などがあらわれたり、衝動的な行動をとったりします。

 

認知症で徘徊するもう一つの原因であっる見当識障害とは、自分がおかれている状況を理解することができないという障害です。

 

「今日が何月何日なのか」、「今、いる場所がどこなのか」、「今の季節は夏なのか冬なのか」など、日付、時間、場所、季節などがわからなくなり、食事をしたばかりなのに食事の用意をしたり、真夏なのに真冬で着るような厚着をするなどがあります。

 

認知症で徘徊する理由

認知症で徘徊する理由には、居場所がない逃避不安感などがあります。

 

居心地が悪い、なじめない、自分のいる場所がないと感じたり、ケアサービスやデイサービスが嫌でその環境から逃げようとしたり、自分が何をしていいのかわからない、不安でしょうがないなどの理由から、徘徊という行動をしてしまいます。

 

これらの理由は、認知症でなくても普通の人でもあるような、現実逃避と似てますよね。

 

仕事が忙しすぎる、失恋をした、仕事で大きなミスをした、面倒なことは先送りしたいなど、意識して困難なことや嫌なことから目を背けてしまうのは誰にでもあるのではないでしょうか。

 

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認知症で徘徊する人の対処法と探し方

深夜徘徊

認知症で徘徊する人を無理に止めたり、出かけられないように部屋に鍵をかけたり、危ないからといって拘束するなどの行為は、混乱して抵抗するなど、不安や恐怖心を招くので、事態をさらに悪くさせてしまいます。

 

 

 

また、部屋に閉じ込めたり、身体を拘束するという行為は、高齢者虐待になり、法に触れる恐れもあります。

 

まずは、認知症の人が、なぜ?徘徊をするのかということを知り、居心地のいい環境を作って徘徊を防ぐこと、そして、もしも行方がわからなくなったときの探し方を知ることで、落ちついた対応もできます。

 

ここからは、認知症で徘徊する人の対処と探し方についてみていきます。

 

認知症で徘徊する人の対処法

認知症で徘徊する人の対処法は、話を聞いてあげる居心地のいい環境を作る安心できる人的環境を整えてあげることです。

 

徘徊を止めようとして、現状を教えて説得しようと思うかもしれませんが、認知症で徘徊する人は現実のことを認識できないので、かえって混乱させてしまいます。

 

話しを聞いてあげることで、本人が思っていること、考えていることを知るきっかけにもなり、徘徊をする理由がわかるかもしれません。

 

また、できる範囲で何か役割を持ってもらって、自分の居場所がここにあると感じられる居心地のいい環境を作ってあげると、ここにいると安心できる、ここにいる人はなじみやすい人だと感じてもらえることができます。

 

認知症であっても一人の人間だという意識で、認知症の人に接することが大切です。

 

認知症で徘徊したときの探し方

認知症で徘徊したときの探し方は、警察、近隣の人など、地域で探すという方法と、GPS機能がついた端末機器を使って探す方法があります。

 

まず、認知症で徘徊する人は、自分の名前や住所などを伝えることができないこともありますので、洋服や持ち物、靴などに名前や住所、連絡先を書いておきましょう。

 

次に、徘徊SOSネットワークという地域で徘徊をする人を見守るという仕組みがあるので、それを利用します。

 

徘徊SOSネットワークは、行方がわからなくなった認知症の人を地域ぐるみで探して、早期に発見し、保護することが目的の仕組みで、事前に市町村にあるSOSネットワーク担当課に登録をしておくと捜索がスムーズになります。

 

徘徊SOSネットワークに登録しておくと万が一行方がわからなくなっても、警察や福祉施設、公共交通機関やタクシー、コンビニや銀行、郵便局などが、行方がわからなくなった人の情報を共有するので、早期発見、保護につながります。

 

また、GPS機能がついたさまざまな端末機器が販売(リース)されているので、わからないように身につけてもらい、行方がわからなくなったときは利用しましょう。

 

携帯電話にはGPS機能がついたものもありますが、携帯電話を持って外出しなければ意味はありません。

 

今は、GPSがついた靴や「みまもりタグ」といった超小型(縦2.9cm×横5.65cm×厚さ1.1cm)、超軽量(約14g)のものもあります。

 

みまもりタグのように軽くて小さいと、カバンや服など、普段、身につけている物にも装着ができるので、認知症の人にも違和感なく身につけてもらえます。

 

また、GPS機能がついた端末機器を無料で貸し出している市町村のあるので、一度お住いの市町村に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

 

認知症患者が引き起こした事故で市が賠償金を支給する全国初の救済制度

2018年12月5日水曜日に神戸市議会で、認知症患者が事故を引き起こしたときに神戸市が賠償金を支給するという全国初の救済制度について、必要な財源として市民税の超課税が充てられる条例改正案が可決されました。

 

改正案の内容は、認知症の患者が事故を起こし、本人や家族が賠償責任を負ったときに、神戸市が保険から最高で2億円を支給して、被害に遭った市民にも最高で、3,000万円を給付するという内容になっています。

 

財源は、個人の市民税を一人あたり400円(年間)を上乗せする予定で、制度は2019年4月から運用が始まります。

 

また、2019年1月から認知症の疑いがある人の精密検査や検診についても神戸市が助成して、自己負担なく専門の医療機関で診察を受けることができます。

 

認知症の助成以外にも、GPS機能が付いたIT機器を活用した捜索サービスも初期費用を無料としている。

 

神戸市は、認知症対策の「神戸モデル」の実現に向けて、全国に先立ちさまざま取り組みを行おうとしています。

 

徘徊する認知症の人を介護している人にとって、心配や不安の軽減にもつながると思うので、このような取り組みがどんどん全国に広がっていけばといいのではと思います。

 

まとめ

認知症の症状が徘徊という段階まで進むと、介護の負担は増えていき、とても家族だけではカバーしきれなくなります。

 

負担が大きくなりすぎると、認知症の人を高速道路のパーキングエリアに放置したり、虐待をしたり、無理心中を起こすなど最悪な結果にもつながってしまいます。

 

認知症の人がなぜ?徘徊をするのか、その原因と理由を知り、認知症の人も一人の人間だと理解してあげることも大切です。

 

今後増々増える認知症の徘徊という問題は、小学生の登校を見守るのと同じように地域の問題でもあると思います。

 

認知症になっていなくても人は必ず認知症になるので、やがてくる介護に備えて今から認知症の徘徊についても考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

認知症は特別な病気ではありません。

 

認知症の兆候を学んで、早期治療を行えば症状は改善できる可能性があります。

 

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カテゴリ:認知症  [コメント:0]

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