ウッドショックとは?木材不足で新築住宅が値上がりするって本当⁉

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ウッドショックとは

オイルショックならぬウッドショック。

 

あなたは「ウッドショック」という言葉は知っていますか?

 

日本の住宅建築費用の10%を占めるのが住宅用木材で、日本はその70%を輸入に依存しています。

 

今、世界的に住宅用木材が不足していて、「ウッドショック」と呼ばれる木材の価格が高騰しています・・・

 

 

ウッドショックの主な原因は、アメリカの住宅需要の旺盛とコンテナ不足といわれています。

 

ウッドショックが長引くと、着工ができないだけでなく、住宅価格が引き上げられる可能性もあります。

 

この記事では、ウッドショックの原因や歴史、今後についてどうなるのかなどについてまとめています。

 

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ウッドショックとは

 

ウッドショックとは、アメリカや中国での木材需要が増えたことにより、日本に輸入材が入らなくなり価格も高騰していることです。

 

アメリカはコロナ禍により、ステイホームやDIY需要が高まり、住宅ローンの超低金利が後押しをして住宅の需要が増大しています。

 

また、中国もコロナ禍からの早期回復を前面に押し出し、経済成長の需要が増大しています。

 

国際的な木材の価格も2020年と2021年で比較すると、1年で約5倍も価格が上昇しています。

 

日本はコロナ禍でも住宅の需給は崩れず、横ばいで推移していて好調に見えています。

 

しかし、ウッドショックにより住宅用木材の不足や価格の上昇により、住宅業界に大きく影響する事態は避けられなくなっています。

 

ウッドショックの原因

 

ウッドショックの原因は、「世界的な住宅用木材の需要増加」と「コンテナ不足」の2つが大きく影響しています。

 

ウッドショックとは

 

世界的な住宅用木材の需要増加

 

コロナ禍から早く抜け出し、経済を発展させたいアメリカと中国の2大国の住宅用木材の需要が高まり、世界の主要な住宅木材の価格が高騰しています。

 

住宅用木材の需要の高まりは、コロナ禍のステイホームやDIYなどの人気により需要が大きく影響しています。

 

また、中国の住宅用木材の需要は年々増加していて、アメリカ以上に木材市場に大きな影響を及ぼすと考えられています。

 

コンテナ不足

ウッドショックとは

 

コンテナ不足は、コロナ禍における「巣ごもり需要」が拡大したことで、コンテナを使った輸送量が一気に増加したことです。

 

アメリカのロサンゼルス港とロングビーチ港を合わせると、全米のコンテナ取扱い量の約4割を占める物流拠点になっています。

 

この2つの港に30隻ほどの巨大なコンテナ船が荷下ろし待ちで停泊しているのです。

 

停泊している原因は、荷受けをする港側の作業員やドライバーが不足していて、荷物をさばききれなくなっているのです。

 

このようにコンテナがアメリカに滞留することで、アジアなどにコンテナが戻らなくなり、コンテナ不足が発生しているのです。

 

また、コンテナの9割以上を生産している中国も需要の急激な増加で、コンテナの供給が追いついていないのです。

 

コンテナ不足についてはコチラ↓の記事が参考になります。

NHK『コロナ禍の異変 コンテナはどこへ?』

 

過去のウッドショック

 

実は今回のウッドショックは初めてではなく、過去に2度起きていて3回目になります。

 

1回目は1992年から1993年にかけてアメリカやマレーシアの天然木の過剰な伐採を抑制する動きが原因で発生しました。

 

この時、アメリカの木材価格は高騰したのですが、欧州材が本格的に輸入されようになり、問題は長期化することがありませんでした。

 

また、2回目は2008年のリーマン・ショックが起きる直前に発生しました。

 

リーマン・ショックが起きる直前は好景気で、住宅の建設ラッシュが起きていて、木材の価格が上昇したのです。

 

そして今回のウッドショックは、新型コロナの影響が原因で発生したのです。

 

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ウッドショックいつまで

 

今回の第3次ウッドショックがいつまで続くのかは、残念ながら誰にもわかりません。

 

住宅用木材の需要の増加とコンテナ不足の複合的な要因により、すぐに状況が改善される可能性は低く、長期化する可能性が高くなっています。

 

また、輸入材の高騰と品薄状態により、国産材木の価格が2021年に入って上昇傾向が続いていて、杉材で1.5倍以上に価格が上昇しています。

 

住宅業界では、今後ウッドショックの影響がさらに表面化してきて、住宅を建てたい人がいても建てられない、売れないという状況が続く可能性が高いのです。

 

今回のウッドショックは、住宅メーカーを含む工務店などに限らず、設計事務所や各工事業者、住宅資材関連メーカーなど幅広い業界に影響を及ぼします。

 

まとめ

 

ここまで、ウッドショックについてみてきましたが、これまでの「安ければ何でもいい」という輸入に頼りすぎていた部分を見直すべきではないでしょうか。

 

山林を所有している人が高齢化してきて、放置されている森林が全国にたくさんあります。

 

これまでの輸入に頼らず、国内の木材を積極的に活用できるような状況を作り出す必要があると思います。

 

林業で生計が立てれるような仕組みを作り、人工林を整備することで、地方の雇用創出につながり、地滑りなどの災害の削減や花粉の飛散抑制にもつながると思います。

 

今回のウッドショックが国内の林業復活のきっかけになることを願っています。

 

何でもそうだが多くを海外に頼りすぎるのは少し怖いですよね。。。

 

ウッドショックの次に怖いのは食料かもしれない・・・

 

今回は「ウッドショック」について紹介してきましたが、
「食品ロスの原因と家庭でできること」についても
以下の記事にまとめてあるので参考にどうぞ。

 

⇒食品ロス家庭の割合はどれくらい?食品ロスの原因と家庭でできることとは

 

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