
目 次
住宅街の屋根を見上げて「太陽光パネルをつけている家がずいぶん増えたな」と思うことがあります。
太陽光パネルを設置すると、日々の光熱費の節約ができるし、災害などで停電してしまった時にも、自家発電により電気を使用できるので、安心ですよね。
しかし、この太陽光パネルの設置の際にはトラブルが多いのも現実…
ご近所との問題は、そのままその土地に住み続けるためにも、できれば避けたいですよね。
この問題、事前にしっかりと対応をしておけば、防ぐことができる場合が多いようです。
この記事ではどのようなトラブルが多いのか、そしてどう対策をすれば良いのかについてご紹介しています。
Sponsored Links
太陽光パネルでのご近所トラブル5例
1.反射光が隣家に当たってしまう
住宅の屋根に取り付ける、太陽光パネルの向きによっては、隣家に光が差し込んでしまう場合があります。
「反射光なんて大したことない」と、のんきなことを考えてはいけません。
過去には、訴訟にまでなってしまったケースもあるのです。
パネルの反射光が、どれくらい隣家へ入るかは、事前に計算することが出来ます。
事前の計算で、隣家へ反射光が当たる可能性が出た場合は「どの程度当たるのか」を調べ、相手への説明が必要です。
事前に調べることが出来るのに、なぜこのようなトラブルが発生してしまうのでしょうか。
それは、販売業者が反射光について理解をしていないことがあるからです。
太陽光パネルの設置には、法外な金額を要求して来たり、ずさんな工事をする悪徳業者による詐欺事件なども報告されています。
安心して任せられる業者であれば、反射光についても対応をしてくれます。
工事業者を見極めることも大切ですね。
北側に設置した太陽光パネルは要注意!
屋根が北向きの場合は、反射光害が起きやすいです。
反射光害とは、太陽光パネルに日光が当たり、屋内に日射光が入り込み、室内の気温上昇などの弊害が起きることです。
屋根が南向きのであれば、太陽光は上空に反射しますが、北向きの場合、低い角度で反射するため、隣家の窓に反射する可能性が高くなります。
発電効率が良くないため、北向きの屋根に設置することは少ないですが、もし立地条件等で北側に設置しなければいけない場合は、注意が必要です。
2.音がトラブルの原因に
太陽光発電で「音?」と疑問に思う方も多いかもしれません。
パネルを設置すると、パワーコンディショナーという機械が同時に取り付けられます。
この機械の動作音が隣家とのトラブルの原因になることがあります。
パワーコンディショナーとは、太陽光パネルで発電した電力を、家庭で使用できるように交流電力というものに変換するシステムの要です。
機械の動作音は、エアコンの室外機と同じくらいだそうです。
いわゆる「騒音」と呼ばれるレベルではないですが、例えば隣家との距離が近かったり、元々お相手とトラブルを抱えているような場合だと、このパワーコンディショナーの動作音もトラブルの原因になってしまう可能性が…。
設置の際に隣家へ、機械の動作音が発生するという事をしっかりと説明しておかなければいけません。
3.電磁波のせいで体調を崩した?!
太陽光パネルを設置した後に、近隣の方から「電磁波のせいで体調を崩した」と言われてトラブルになった実例があります。
まず、電磁波の影響を素人が証明することはできません。
なので、相手の体調不良が、本当に太陽光パネルの電磁波が原因なのかどうかを証明することは難しいのです。
しかし、相手の主観で訴えられ、裁判になってしまうケースもありますので、「正しい知識」を持っておくことがとても大切です。
確かに、太陽光発電のシステムは「電磁波」を発生させます。
ただ、電磁波というものは、一般家庭にある家電製品も発生させているのです。
そして、電磁波の数値は国際機関のガイドラインがしっかりと基準が決められており、太陽光発電システムの電磁波は、その基準を十分に下回る数値とのことです。
つまり、人体にはほぼ影響がないと考えて良いと思います。
正しい知識がないと、相手の言葉に惑わされて、不安になってしまうこともあるかと思います。設置する側も、しっかりと情報を知っておくことが必要ですね。
Sponsored Links
4.降雪の可能性がある地域の方は雪に注意!
雪が降って、屋根に積もる可能性がある場合は、落雪に注意しなければなりません。
雪国の住宅の屋根は、落雪がおきにくいように工夫がされていると思います。
同じように、太陽光パネルにも「雪止め金具」を設置しなければいけません。
太陽光パネルは、表面にとっかかりがなく、雪が一気に落ちてしまう可能性があります。
パネルから落ちた雪が、隣家の敷地内に落ちたり、所有物に傷をつけてしまうと、大きなトラブルになる可能性があります。
ご自身の敷地内に雪が落ちる場合であったとしても、落雪はとても危険です。
対策は万全にしておくことをおすすめします。
5.野立ての太陽光発電は環境整備に気を付ける
これは、自宅の屋根ではなく、例えばご自身が所有する土地に、野立ての太陽光パネルを設置する場合の注意点です。
「自分の土地に何しようが勝手」と思われる方もいるかもしれませんが、しっかりと環境整備をしないと、ご近所とのトラブルに発展してしまうことがあります。
太陽光パネルを設置している場所の雑草問題
雑草が生えてしまうのは仕方がありません。
しかし、明らかに手入れをしない状態のまま放置してしまうと、近隣住民の方とのトラブルの原因になります。
【なぜ雑草が生えたままではいけない?】
・景観が悪くなる
・害獣や虫の発生原因になりやすい
・火災の危険性
・雑草が隣地にも生えてくる
また、雑草が生えっぱなしになっていると、太陽光パネルにも悪影響を与え、発電量の低下にも繋がってしまいます。
効率良く発電させるためにも、環境整備はしっかりと行いましょう。
太陽光発電の雑草対策はコチラ⇒
土壌が流失してしまう可能性
野立て太陽光発電の場合、豪雨の際に隣地へ土砂が侵入するトラブルも考えられます。
特に、傾斜がある場所に設置している場合は注意が必要です。
土がむき出しの状態は、強い雨が降ると流れてしまう可能性があります。
土壌流出防止をするための対策をしましょう。
ここは誰の土地⁈
野立て太陽光パネル設置の際のトラブルあるあるで「土地の境界線問題」があります。
土地境界が曖昧になっていると、「自身の土地に侵入している!」とクレームをつけてくるケースがあります。
これを防ぐためにも、工事の前に「確定測量」を必ず行いましょう。
確定測量とは、測量士によって土地の境界を確定させるための測量のことを言います。
境界確定測量は、土地の所有者と測量士だけではなく、関わる隣人の方にも立会いをしてもらい、行政の図面をもとに土地の境界全てを確定させる測量です。
隣人に境界確定の了承を得る必要があるので、厳密に測量ができます。
ここまですれば、土地のことで後々トラブルになることはありません。
まとめ
太陽光パネル設置に関するトラブルで多いものをご紹介してきました。
何ごとにごとにおいても、事前の準備と正しい知識を持つことが大切です。
・隣家への反射光被害を防ぐため、パネルを設置する方角に注意
・機械の音が出ることを事前に伝える
・電磁波はどの家電製品でも発生している!太陽光パネルだけじゃない
・降雪地帯は、屋根からの落雪に注意
・野立て太陽光パネルは環境整備をしっかりと
災害が多い昨今の日本では、「太陽光発電により自家発電ができる」ということは、日常生活において、とても安心できるし、心強いことだと思います。
設備も、安い買い物ではありません。
だからこそ、しっかりと近隣住民の方から理解を得て、トラブルが起きないよう、事前に準備をしてから設置するようにしましょう。
今回は太陽光発電 隣の家の健康被害について紹介してきましたが、
食生活を改善すれば老化は遅らせれるについても
以下の記事にまとめてあるので参考にどうぞ。
comment closed