介護認定の基準 厚生労働省の指針に沿った判定結果に不服があるときは

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介護保険料を払っていて、介護被保険者証を持っているからといって、介護サービスを受けることはできません。

 

介護サービスを受けるには、要支援、要介護の認定を受けている必要があります。

 

65歳以上の人なら介護被保険者証を持っていると思いますが、保険証をよ~くみてください。

 

保険証には、あなたの名前や住所は書かれているでしょうが、それ以外の要支援、要介護の状態区分の欄など、多くの欄が空白になってはいませんか。

 

介護サービスを受けるには、空欄になっているところが記入されている必要があります。

 

厚生労働省が定めている介護認定は、全国一律で同じ条件で行っていて、同じような症状がある人には、同じような判定がでるはずなのに、判定が違うということがあります。

 

どのような基準で介護認定をしているのか、介護認定の判定結果に不服があるときはどうすればいいのかを調べてみました。

 

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介護認定とは

介護サービスを受けるのに必要な介護認定とは、あなたが住んでいる市区町役場の人があなたの身体状況や生活状況を面談をして確認する一次判定と、あなたの主治医の意見書と面談をしたときに聞き取った特記事項を基に介護認定審査会で二次判定が行われて判定結果が出ます。

 

介護認定で判定された結果は、要支援(2段階)、要介護(5段階)もしくは介護の必要がない自立という8つに分類されます。

 

自立の判定結果が出た人は介護サービスを受けることはできませんが、自立以外の要支援、要介護の判定結果が出た人は、その区分ごとによって受けられる介護サービス、1ヶ月に利用できる金額の上限が変わります。

 

介護認定区分

介護認定は「自立」、「要支援(2段階)」、「要介護(5段階)」の8つに区分されているので、それぞれの状態についてみていきます。

 

介護度別身体状況表⇒

 

認定区分の支給限度額

介護保険のサービスは、支給限度額の範囲内では1割から3割負担で受けられますが、支給限度額を超えた金額は10割(全額)負担になります。

 

これまでは、収入により1割負担もしくは2割負担で介護サービスを受けられたのですが、2018(平成30)年8月より、収入によって3割負担が追加されました。

 

・年金収入等 280万円未満   1割負担

 

・年金収入等 280万円以上  2割負担
(夫婦世帯は346万円以上)

 

・年金収入等 340万円以上  3割負担
(夫婦世帯は463万円以上)

 

それぞれの認定区分について支給限度額についてみていきます。

 

認定区分 支給限度額 利用者(1割負担) 利用者(2割負担) 利用者(3割負担)
要支援1 50,030円 5,003円 10,006円 15,009円
要支援2 104,730円 10,473円 20,946円 31,419円
要介護1 166,920円 16,692円 33,384円 50,076円
要介護2 196,160円 19,616円 39,232円 58,848円
要介護3 269,310円 26,931円 53,862円 80,793円
要介護4 308,060円 30,806円 61,612円 92,418円
要介護5 360,650円 36,065円 72,130円 108,195円

 

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介護認定の基準

介護認定の基準について、厚生労働省は介護の手間を表すものさしとして、時間である「要介護認定等基準時間」を基準にあてはめていて、「要介護認定等に係る介護認定審査会による審査及び判定の基準等に関する省令[1999(平成11)年4月30日厚生省令第58号]」として定めています。

 

介護認定は、訪問調査で行った聞き取り調査を基にコンピューターで要介護認定基準時間の算出する一次判定と、主治医の意見書と訪問調査のときに記入した特記事項、一次判定の結果を介護認定審査会で審査を行う二次判定で、最終的な判定結果がでます。

 

一次判定の内容

介護認定の一次判定は、調査員が申請をした本人の自宅を訪れて、心身の状況に関する調査を行います。

 

調査時間は、30分から1時間までの時間で終わることが多いです。

 

調査方法は、基本調査に書かれている79項目について、質問をしたり、実際にその動作をしてもらってできるかどうかの確認をします。

 

基本調査以外に、特記事項の記入があって、本人にみられる特別な症状などを書き込みます。

 

例えば、

 

・数年前までタバコを吸っていて、時々火をつけようとする

 

・徘徊がみられるので家族が注意してふせいでいる

 

・物忘れがひどくなり、時間と場所がわからなくなることがある

 

・幻視、幻聴、妄想、暴言などがときどきある

 

 

などのように、身体の状況とは別に、特別な行動や言動、症状などがあるときは、この特記事項に記入していきます。

 

二次判定の内容

二次判定は、コンピューターで算出された一次判定の結果と主治医の意見書、訪問調査で聞き取りをした特記事項を基に介護認定審査会で審査されます。

 

介護認定審査会は、保健、医療、福祉、それぞれの学識経験者によって構成されていて、委員は市町村長から任命された非常勤で特別職の地方公務員になり、任期は2年になります。

 

地域によって差がある?介護認定

厚生労働省が2003年3月末に発表している要介護度認定率の都道府県別の状況を示すグラフがを見てみると、認定率が高い鹿児島県(18.3%)、徳島県、沖縄県と認定率が低い茨城県(10.9%)、埼玉県、千葉県を比べると最大で7.4%の開きがあります。

 

実際に同じような身体状況なのにA市では要支援1、B市では要介護2と介護認定の判定結果が食い違うことがあります。

 

これは、訪問調査で訪れる人が医療や福祉関係の知識がない、市町村役場の職員が訪れて調査をするからです。

 

また、各市町村が介護関係にかけられる財政状況にもよります。

 

要介護の度合いによって、その区分ごとによって受けられる介護サービス、1ヶ月に利用できる金額の上限が変わると言いましたが、介護度が高い人ほど利用できる金額の上限が高くなります。

 

各市町村としては、予算の都合を優先して要介護度の高い人、要介護度の低い人の比率をこれくらいにしようとあらかじめ決めていて、介護認定審査会で出てくる判定結果の比率のつじつま合わせをしているのです。

 

このように行政側の事情で介護認定の判定結果が対域によって差があると考えられます。

 

介護認定の判定結果に不服があるとき

要介護認定を受けても、思っていたより低い区分で認定された、他の人の話で聞いていたより低い区分で認定されることがあります。

 

介護認定の判定結果に不服があるときは、まずは、住んでいる地域の地域包括支援センターへ相談をしてみましょう。

 

地域包括支援センターで相談して、まだ、納得がいかないときは、介護度を認定した市区町村の窓口に直接問合せをして、どのような理由で要介護度が認定されたかを確認してみてください。

 

それでも、まだ、納得がいかないときは各都道府県に設置されている介護保険審査会へ不服を申し立てましょう。

 

介護保険審査会に不服を申し立てた場合、申し立てから裁決書(裁判所の判決文に相当する)の謄本を送付されるまでに約半年から1年程度かかります。

 

介護認定の有効期限

介護認定で判定された結果には有効期限があり、有効期限は人によって違いがあります。

 

新規の介護認定の場合は6ヶ月で、更新での介護認定の場合は12ヶ月が基本原則になります。

 

ただ、要介護度の区分の認定は、本人の状態を判断して介護認定審査会が行うので、人によって有効期限は異なることになります。

 

例えば、足の骨を折ったけれどすぐに治りそうなとき、その後の経過がまったく読めないときは有効期限が3ヶ月になることもあります。

 

また、逆に介護の状態がずっと同じで変わりそうにないときは最長で有効期限が24ヶ月になることもあります。

 

とはいえ、初めて介護認定を受けた人は、先々の経過が読みにくいのでほとんどが6ヶ月の有効期限になります。

 

まとめ

ここまで、介護認定の基準、介護認定の内容、介護認定の地域格差、介護認定の判定結果に不服があるときの対処法などについてみてきました。

 

まとめると、

 

・介護認定とは、利用者の身体状況などを面談で確認し、主治医の意見書と特記事項を基に判定結果がだされます

 

・介護認定区分は、自立、要支援(2段階)、要介護(5段階)の8つに区分されている

 

・自己負担割合は1~3割で、支給限度額は認定区分ごとに上限が決められている

 

・要介護度認定率は都道府県ごとに違い、最大で7.4%の差がある

 

・介護認定の判定結果に不服があるときは、地域包括支援センター⇒市町村役場⇒介護保険審査会の順番で行う

 

・介護認定の有効期限は、6ヶ月から12ヶ月が基本原則になる

 

本来、厚生労働省の指針に沿って行われる介護認定の判定結果は同じでなければならないのですが、調査員の知識不足、市区町村の財政状況などにより、認定結果が変わるなどということはあってはならないことです。

 

これから増え続ける認知症による介護認定では、このようなことがないようにきちんと介護認定をしてもらいたいですね。

 

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