
ひと昔前に建てられた住宅の壁には、竹と縄を使って格子状の下地を造り、漆喰(しっくい)、珪藻土(けいそうど)などを使った塗り壁が多くありました。
しかし、近年建てられている住宅の壁は、下地に不燃の石こうボードが取り付けて仕上げにさまざまな柄のクロスを貼るのが主流になっています。
あるお宅で、2階のトイレを和式から洋式への住宅改修をしたのですが・・・
工事後に施主様から連絡があり、現場に行ってみると、塗り壁に穴が開いていて壁の一部が崩れていたのです。。。
この記事では、和式から洋式への住宅改修工事をしたときに起こったトラブル事例を写真付きご紹介しています。
住宅改修をする同業者様、トイレの改修工事を考えている施主様は、このようなことがあるんだということを知って頂けたらと思います。
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S様邸~トイレ改修工事
S様邸の1階に洋式トイレと2階に和式のトイレがあります。
今回の工事は、1階のトイレの床段差を解消するために、洋式から洋式への住宅改修、2階のトイレも床段差の解消と和式から洋式への住宅改修になります。
1階、2階のトイレですが、同時に工事を進めると、工事中にお家の人がトイレに行けなくなるので、1階、2階と別々の日に工事をさせて頂きました。
1階のトイレ改修工事
2階のトイレ改修工事
トイレ改修工事で起こったトラブルとは
2日間に分けて行ったトイレの住宅改修工事が終わって、しばらくしてからかかってきた1本の電話・・・
「壁に穴が開いているのですが・・・」と連絡があったのですが、状況が理解できず頭の中は、「??????」
とりあえず、現地で状況を確認しないと何も言えないので、現地に行ってみると・・・


拡大すると・・


この塗り壁は、2階のトイレの正面壁と右側壁の裏側になります。
穴が開いている高さ、位置の状況から考えると、
囲まれた部分のタイルを壊すときに使ったハンマードリルが竹を突き抜いて裏側の塗り壁まで届いてしまったことが原因ではと考えられます。
現場で作業をして頂いた職人さんに確認をしたのですが、見覚えがないと言われてしまいました・・・
とはいえ、塗り壁に出来た穴や落ちてしまったところをこのままにしておけないので、早急に対応させて頂きました。
ただ、塗り壁だったので、下塗り、中塗り、仕上げ塗りと3回の塗り工程があるので、約2週間くらいの時間と13万円の補修費用が掛かってしまいました。
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まとめ
今回のトラブルは、工事に取りかかる前に壁の裏側などを含めた施工場所周辺の確認不足が原因だと考えられます。
介護保険を使った住宅改修工事をされている同業者さんは、工事に取りかかる前には施工場所の周辺を十二分に確認してから作業に取り掛かるようにしてください。
また、施主様は気がつく範囲でいいので、工事をする場所周辺の状況を工事業者さんに伝えるようにしてください。
少しの気づきでこのようなトラブルは防げるので、トイレの住宅改修工事をするときはくれぐれも気をつけてくださいね。
今回は「介護保険を使ったトイレの改修工事」について紹介してきましたが、
「トイレを和式から洋式にする介護リフォーム」についても
以下の記事にまとめてあるので参考にどうぞ。
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