
この記事は、介護保険を使ってタイルで出来たお風呂からユニットバスに住宅改修する工事を写真付きで紹介しています。
これまで壁や床がタイルで出来たお風呂では、
「タイルの床で滑りそうで怖い・・」
「洗面所とお風呂の床に段差があって・・」
「浴槽が深いので、またぎ動作が大変で・・」
という不安や心配、恐れを感じている高齢者の方が少なくありません。
ユニットバスの歴史は古く、1964年に開催された東京オリンピックの建設ラッシュがきっかけで誕生しています。
とはいえ、東京オリンピック以前に建てられた家には、壁や床にタイルを使ったお風呂が主流で、床は滑りやすく、浴槽も深くて、高齢者にとっては悩みの種になっています。
この記事では、ユニットバスに変える目的、ユニットバスに交換する工事の流れなど、壁や床にタイルを使ったお風呂をユニットバスに変える住宅改修を、実際の施工写真を交えながら紹介しています。
最後までお読み頂ければ、ユニットバスに交換する工事の目的と流れがわかるようになりますよ。
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A様邸 ユニットバスへの住宅改修について
A様がユニットバスに住宅改修する目的は大きく分けて3つになります。
【段差の解消】
・浴槽が深く、浴槽をまたぐ動作が困難
→浅型浴槽に取り替え
・洗面所とお風呂に床の段差があって、出入りのときに転倒の恐れがある
→床の張り替え
【床材の変更】
・タイルで出来ている床が滑りやすく、転倒の恐れがある
→床の張り替え
【手すりの取付け】
・浴槽内から立ち上がりが困難である
→手すりの取付け
これらの理由から、壁や床にタイルを使ったお風呂をユニットバスに変える住宅改修をすることになりました。
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ユニットバスに交換する工事の流れ
ユニットバスに交換する工事は、大きく解体、仕込み、組立て、仕上げの
4つにわけられます。
【解体】
床や壁にタイルを使ったこれまでのお風呂を解体していきます。


壁のタイルは下地の木材を壊さないように丁寧に解体していきます。


【仕込み】
床や壁のタイル、天井を解体出来たら、新たな給水、給湯、排水の
配管を仕込んでいきます。
また、同時にお風呂の照明や換気扇の電気配線の仕込みも行ないます。




電気、設備の配線、配管の仕込みができたら、
ユニットバスを設置するための床をコンクリートで造ります。
コンクリートで造る床には、お風呂自体の荷重、浴槽内のお湯やお風呂に入る人の荷重がかかるので、コンクリートが固まるまで養生期間を設けます。
【組立て】
コンクリートで造った床が固まったら、ユニットバスを組み立てていきます。


【仕上げ】
ユニットバスの組立てが完了したら、最後は仕上げになります。
仕上げは、ユニットバスの扉周辺に残ったすきまを大工さんが造作していきます。
扉周辺のすきまは、お風呂の扉下と洗面所の床のすきま、扉上の壁のすきま、
扉左右と壁のすきまになります。


このすきまを扉枠用の部材で造作をして、すきまを無くしていきます。


最後に、試運転をして動作の確認を行ない、使用方法を説明して工事は完了しました。
まとめ ユニットバスへの住宅改修
ここまで、ユニットバスに変える目的、ユニットバスに交換する工事の流れなど、
壁や床にタイルを使ったお風呂をユニットバスに変える住宅改修を、実際の施工写真を交えながら解説してきました。
工事期間は、解体に2日、仕込みに2日(コンクリート養生期間含む)、組立てに1日、仕上げに1日の全体で6日間の工事になりました。
介護保険を使ってユニットバスに住宅改修する工事では、全ての費用を介護保険でまかなうことができず、介護給付金額を超えた部分は自己負担になります。
とはいえ、壁や床にタイルを使ったお風呂をユニットバスに変えることで、段差解消、床材変更、手すり取り付けなどが行なえるので、安心できて快適な生活をおくれるのではないでしょうか。
ユニットバスに住宅改修することを考えている方は参考にしてみてくださいね。
今回は「ユニットバスを住宅改修して段差解消した事例」について紹介してきましたが、
「敷居の段差解消工事」についても以下の記事にまとめてあるので参考にどうぞ。
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