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介護リフォーム事例~風呂
T様邸のお風呂は、床や壁にタイルが張られていて、高齢者の家に多いタイプのお風呂で、冬は冷たく、足元も滑りやすいという危険がありました。
洗面所と風呂に段差があったのですが、つかまる手すりもなく、風呂に出入りするときの移動で転ぶ危険もありました。
また、浴槽は深かったので、浴槽へのまたぎも危険で、浴槽からの立ち上がりにつかまる手すりもないので、浴槽内での移動にも不安がありました。
お風呂以外にも、トイレでは、便器からの立ち上がりや便器までの移動につかまる手すりがないので、不安がありました。
また、土間との段差が45cmある掃き出し窓から屋外に出入りできるようにしたいという希望もありました。
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介護リフォームの解決ポイント
T様の不安と希望を解決するためのポイントは、手すりと手すり付きステップ台の取付けになります。
お風呂には、洗面所からの出入りの歩行を補助する手すり、浴槽をまたぎと移動を補助する手すり、浴槽からの立ち上がりを補助するために使う手すりを3本。
トイレには、便器までの移動補助、便器からの立ち上がり補助、座位保持の手すりを1本。
掃き出し窓から屋外への出入りには、大規模な工事は避けてほしいとの要望があったので、手すり付きステップ台を用意しました。
風呂の介護リフォームにかかる費用
風呂の介護リフォームにかかる工事の費用は、おおよそで130,000円くらいになります。
内訳は、風呂の手すりが3ヶ所、3本で30,000円、トイレが1ヶ所で20,000円、掃き出し窓の手すり付きステップ台は特注タイプになり、80,000円の費用がかかります。
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風呂の介護リフォーム工事の流れ
風呂の介護リフォーム工事の流れは、手すりを取付ける位置、高さを確認しながら、下地の有無も併せて確認していきます。
風呂に取付ける手すりは、タイル面の壁に2本、木製の柱に1本、トイレに取付ける手すりはタイル面の壁になります。
掃き出し窓から出入りするための手すり付きステップ台は土間コンクリートに固定していきます。
工事にかかる期間ですが、約4時間くらいで作業は終わりました。
風呂の手すり
ここからは、工事前後の写真を交えながら工事の内容について詳しくみていきます。
お風呂の手すりは3本あり、3本ともTOTO製で樹脂被覆の手すりになっていて、濡れても問題ない手すりを取付けています。
1本目の手すりは、風呂の出入りするときの洗面所と風呂との床段差を移動するための補助手すりで、洗面所側の柱の角に取付けています。


次の手すりは、浴槽と洗い場のまたぎを補助する縦手すりと、浴槽内の移動を補助する横手すりを兼ねた、L型の手すりを取付けています。


3本目の手すりは、浴槽内での立座りを補助する縦手すりを取付けています。


トイレの手すり
トイレは濡れた手で握るということが少ないであろうということで、木製の手すりを取付けています。
今回は、取付ける壁面がタイル壁でしたので、慎重に気を使いながら取付けを行いました。
木製手すりの金物は小さく、その中で3ヶ所をネジで止めるようになっているのですが、ネジとネジの距離が2cmほどしか開いていないので、タイルにヒビが入らないように下穴を開けてからの施工になります。
また、タイル壁の裏側にモルタルがきちんと塗られているのかも、手すりの固定強度に関係するので注意が必要になります。


掃き出し窓の手すり付きステップ台
手すり付きのステップ台は、あらかじめ現場での採寸をしているので、高さや幅などは掃き出し窓にピッタリ収まるようになっています。
足元の高さ調節ネジを使って高さの微調整を行い、固定は土間コンクリートにネジで固定して取付けします。


風呂の介護リフォームの結果
風呂の介護リフォームをした結果、利用者さんより、安心して移動できるようになった、安全に上り降りができるようになったとお言葉を頂きました。
また、風呂に手すりを取付けるときには、壁にネジを打ち込むところに給水、給湯などの設備配管などがないか、きちんと確認してから行うようにしてくださいね。
今回は「お風呂に手すりを取り付けた介護リフォーム」について紹介してきましたが、
「浴室の扉を折れ戸に交換する介護リフォーム」についても以下の記事にまとめてあるので参考にどうぞ。
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