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キッチンに限らず介護リフォームは、住宅状況や利用者さんの身体状況により、その工事の内容は変わります。
そうは言われても・・・、実際のキッチン介護リフォームはどのような内容の工事をするのか、どれくらいの費用がかかるのかなど、よくわからないのではないでしょうか。
この記事では、わかりにくいキッチンの介護リフォームについて、工事内容やかかる費用について紹介しています。
わかりやすいように、工事前後の写真や実際の見積もりを参考にしながら解説していますので、キッチンの介護リフォームについての不安や悩みが軽減されます。
では、ここからは、実家で行ったキッチンの介護リフォームについてみていきますね。
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介護リフォーム事例~キッチン
キッチンの介護リフォームについてみていきますが、実家は洗面所や風呂に行くにはキッチンを通らなければいけない配置になっていました。
料理好きだった母は、キッチンでテーブルの上にテレビを置いて、お茶を飲んだり、お菓子を食べたりして、過ごすことが多いので、キッチンにある段差を解消する必要がありました。
キッチンにある段差は、引き違い扉の敷居段差になります。
キッチンの介護リフォーム工事の内容は、以下をクリックすると確認できます。
キッチンを介護リフォームする理由
キッチンを介護リフォームする理由は、段差解消と転倒防止、扉の開閉補助が主な理由になります。
キッチンにある引き違いの扉はガラスが入っているので重く、扉の取手は埋め込み型の取手だったので、力のない母にとっては扉の開閉も負担になります。
キッチンを介護リフォームする具体的な理由は、以下の4点になります。
・部屋とキッチンの間に35mmの敷居段差があった
・部屋と廊下の間に35mmの敷居段差があった
・扉が重く、開閉が負担になっていた
・取手が埋め込みタイプで、開閉が難しかった
キッチンの介護リフォームにかかる費用
キッチンの介護リフォームにかかる費用は、既存敷居の撤去・処分、床下地、敷居の新設、扉上部の付け足し補修、戸車交換、大型ハンドル取付などの工事内容で、かかる費用は144,936円になります。
ちなみに、キッチンの住宅改造費助成の限度額は、160,000円になっていて、144,936円は限度額の範囲内になっています。
※この費用は、施工する条件や面積、工事内容や材料単価、労務費などにより変わります。
工事の見積もりは、以下をクリックすると確認できます。
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キッチンの介護リフォーム工事の流れ
キッチンの介護リフォーム工事の流れですが、まずは既存敷居を解体・撤去したあと、新設する敷居の下地調整を行います。
下地調整が終わると、新設する敷居を埋め込み、レールを取付け、扉の付け足し、戸車交換、大型ハンドル取付の順に作業を進めていきます。
新設した敷居と扉の付け足しには、無塗装の木材を使っていたので、それぞれを塗装して仕上げます。
この内容の工事ですと、工事は1日で終わります。
ここからは、写真を交えながら具体的に工事についてみていきます
既存敷居を解体・撤去
もともと、廊下とキッチンの床の高さは同じだったのですが、敷居だけが35mm上がっていて、敷居段差ができていました。
また、部屋はキッチンと廊下の床に合わせるために、床のかさ下げと床材変更をするので、こちら側も敷居段差ができるので、撤去する必要がありました。


新設敷居の埋め込み
新設した敷居は、敷居の両側に厚み3mmの抑えがついた特注の敷居を用意しました。
新設敷居にレールを取付けて、扉を入れる前に新しい敷居の塗装を行い、同時に敷居を下げたことで見えてくる部分にも塗装を行いました。


扉の付け足し、取手の取付け
敷居を下げたことで、扉の高さが足りなくなっているので、扉の上部に付け足しを行い、扉の高さを調整します。
扉に付け足した部分の塗装も行なって、できるだけ違和感がないように仕上げていきます。
開けづらかった小さな埋め込み取手はそのままにして、コの字型の大型ハンドルを取付け、握りやすく、扉の開閉がスムーズにできるようになりました。


また、扉にコの字型の大型ハンドルを取付けたことで、扉が最後まで開けようとすると、大型ハンドルと扉が干渉する不具合がありました。
大型ハンドルと扉が干渉する不具合を解消するために、鴨居の上部にストッパー的な役目の木材を取付けました。


あと、廊下とキッチン側の扉ですが、大型ハンドルが壁と干渉するという不具合もありました。
コチラの不具合は、扉の枠に調整用の木材を取付けることで解消することができました。
キッチンの介護リフォームで注意すること
今回、行ったキッチンの介護リフォームで注意することは以下の2点になります。
・敷居段差はなくなっているかを確認する
・扉の開閉を含めて不具合が無いかを確認する
介護リフォームをする目的には、段差解消や手すりなどがありますが、キッチンでは水栓金具の変更などもあります。
昭和30年代に使われていた三角ハンドルの水栓や2ハンドルの混合水栓は、握る力が弱い高齢者にとっては使い勝手は悪くなっています。
これらの水栓金具をレバー式の水栓金具に交換することで、使い勝手は変わります。
このように、一見、介護に関係なさそうな部分でも、介護保険を使った介護リフォームは行えますので、覚えておいてくださいね。
ここまで、キッチンの介護リフォームについてみてきました。
介護保険を使ったキッチンの介護リフォームでは、段差解消や床材変更、手すりの取付け、水栓金具の交換などもあります。
水栓金具の交換は、洗面所でも使えるので、介護が必要になった利用者さんにとって使い勝手が悪い場合は、交換することをおすすめします。
また、今回行った建具の戸車やレールの交換も介護保険を使って介護リフォームが使えるので、併せておすすめします。
介護保険を使った介護リフォームでは、20万円という限度額があるので、その範囲内で有効に活用するようにしてみてください。
今回は「キッチンを介護リフォームした事例」について紹介してきましたが、
「部屋で安心して過ごせる介護リフォーム事例」についても以下の記事にまとめてあるので参考にどうぞ。
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