住宅改修で取付ける手すりは何がいい?手すりの種類と選びかたとは

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住宅改修手すり種類

近年、建てられる住宅のほとんどは、バリアフリー化されていて、家の中に段差がほとんどなく、階段に手すりが取付けられるのはごく自然なことになってきています。

 

家の中に段差がないとはいえ、高齢になってくると、視力や筋力が衰え、運動機能の低下などにより、バランスを崩しやすくなります。

 

人はバランスを崩したときに立てなおそうと、手をのばしたり、足を急いで動かしてバランスを保とうと行動しますが、高齢になるとその反応がにぶくなり転倒してしまいます。

 

転倒を防ぐには、足元を明るくしたり、歩くところに荷物を置かないようにしたり、すべらない床にするなどの工夫がありますが、中でも一番効果があるのが、手すりではないでしょうか。

 

手すりは、壁や廊下などに歩く人がつかまれるように取付けた横木状のもので、転倒や落下を防ぐだけでなく、高齢者が自立した生活を送るのに欠かせないものになっています。

 

私自身は仕事でよく目にしている手すりですが、手すりをよく知らない人がいるかもしれないので、普段から使っているTOTO製の手すりを中心に、手すりの種類や特徴について調べてみました。

 

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手すりの種類

手すりの種類は、歩行を補助するための手すりと動作を補助するための手すりの2つに大きくわけられます。

 

手すりは、動作の補助や転倒の予防などで利用していて、動作としては、手すりを握ったり、摺ったり(すったり)、寄りかかったりします。

 

歩行を補助する手すり

住宅改修手すり種類

歩行を補助する手すりは、階段や廊下、スロープや玄関から前面道路までの通路に設置される長い手すりになります。

 

歩行を補助する手すりがあると、握りながら身体を安定させ歩行ができるのに役立ち、寄りかかったりして転倒の防止にもつながります。

 

また、屋外では段差部分の歩行補助や砂利道など足元が悪い通路での歩行を補助してくれます。

 

屋外で設置される手すりは、防錆や耐候性が求められ、夏は熱くならないように、冬は冷たくならないように研究開発せれていて、壁がない場所でも設置できるように支柱で手すりを支える形状になっています。

 

動作を補助する手すり

住宅改修手すり種類

動作を補助する手すりは、入浴をするときの浴槽の出入りを補助、トイレで便座からの立ち座りの補助、玄関の上がり降りを補助するなど、身体の上下移動、立位や座位の姿勢を保持するための手すりになります。

 

 

 

動作を補助する手すりには、I型と呼ばれる縦手すりや横手すり、L型になった手すりがあり、トイレでは、はね上げ手すりや背もたれ付手すりなど、トイレ用のシステム手すりがあります。

 

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乾室用手すり

住宅改修手すり種類

手すりには、歩行を補助するための手すりと動作を補助するための手すりの種類以外に、使用する場所にによって乾室用と湿室用の手すりに分けられます。

 

 

 

 

 

乾室用の手すりは、玄関や廊下、階段など乾いた手で握れる手すりで、家の雰囲気に馴染みやすい木製の手すりが使われます。

 

木製の手すりは、簡単に必要な長さにカットすることができ、階段の角度や形状に合わせられる部材や出っぱった角や入り込んだ角にも対応した部材もあり、さまざまな形状の廊下や階段に手すりを取付けることができます。

 

木製の手すりの形状は、凹凸のない丸い棒のタイプが基本なりますが、表側が丸くなっていて、裏側が波状に凹凸している滑りにくい形状のものもあり、手すりの太さもしっかり握れる細めの32mmと標準の35mmの2種類があります。

 

また、平手すりと呼ばれる表側が平面になった形状の手すりもあって、手を滑らしながら歩行したり、手のひらで身体を支えられる手すりもあります。

住宅改修手すり種類

【引用元】TOTO公式デジタルカタログより

 

湿室用手すり

住宅改修手すり種類

湿室用の手すりは、浴室やトイレなど濡れた手で握れる手すりで、濡れた手で握っても滑らないように表面が樹脂加工されていて、裏側は波状に凹凸している滑りにくい形状になっています。

 

 

 

 

湿室用手すりは、手すりの長さが決められていて、取付ける場所に近い長さの手すりを選ばなければならず、木製の手すりのように必要な長さにカットすることはできません。

 

また、湿室用手すりは、壁との接地面積が広いので、浴室やトイレなどのタイル壁でもタイルの割れを心配することなく取付けることができます。

 

まとめ

ここまで、歩行を補助する手すり、動作を補助する手すり、乾室用の手すり、湿室用の手すりなど、手すりの基本的な種類についてみてきました。

 

まとめると以下の3点になります。

 

    • 手すりは歩行を補助するものと動作を補助するものがある
    • 手すりは取付ける場所により乾室用と湿室用にわけられる
    • 手すりは丸い棒状で太さは32mmと35mmがあり、上面が平らなものもある

 

たまにですが、浴室や屋外に木製の手すりを取付けた家、廊下や玄関に、表面が樹脂加工された手すりを取付けた家を見かけることがあります。

 

木製の手すりは濡れると腐食して強度が弱くなり、カビが発生するなど不衛生な状態になり、表面が樹脂加工された手すりが廊下や玄関にあると、家の雰囲気を壊すことにもなります。

 

手すりを選ぶときには、その種類や特徴を理解したうえで、決めるようにしてくださいね。

 

 

今回は「住宅改修で取付ける手すりの種類」について紹介してきましたが、
「住宅改修で手すりを取付ける費用」についても以下の記事にまとめてあるので参考にどうぞ。

 

⇒住宅改修で手すりの取付け費用はいくら?騙されずに費用を安くする方法とは

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